クレジットカードの支払い方法の一つに「分割払い」があります。利用金額が高額になったときに1回の支払金額の負担を減らせる点が魅力ですが、デメリットも存在します。

本記事では、クレジットカードの分割払いのデメリットを解説。さらに、携帯・スマホ・パソコン・メルカリの分割払いのデメリットを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  • 分割払いとは?

    クレジットカード・携帯・パソコン・メルカリで分割払いを利用したときのデメリットを説明する記事です

分割払いとは

まずは、クレジットカードの分割払いについて説明します。一括払いなどそのほかの支払い方法の仕組みもあわせて解説するので、その特徴を理解しておきましょう。

クレジットカードの分割払いの仕組み

基本的に、クレジットカードを利用すると、すべての利用金額が翌月に銀行口座から引き落とされます。これを一括払いと呼びます。

一方で、分割払いを選ぶと利用金額が複数回に分割して引き落とされます。高額の商品を購入しても商品代金を等分できるため、銀行口座から引き落とされるときの負担を軽減できるメリットがあります。

分割可能な回数

分割できる回数はクレジットカード会社が定める回数からユーザー自身が選びます。2・3・5回の短期から、10・12・24・36回といった長期まで設定されているので無理なく支払える回数を選べます。

分割払いの手数料

分割払いには金利手数料が発生し、回数に応じて利率が異なります。2・3回などの短期は金利手数料が低めに設定されおり、24・36回などの長期になるほど金利手数料が高くなる傾向にあります。

分割払い以外の支払い方法

ここでは、分割払い以外の支払い方法をみてみましょう。一括払いとリボ払い、そしてボーナス払いの仕組みを紹介します。

一括払い

一括払いは、利用金額が翌月にすべて引き落とされる支払い方法です。金利手数料は発生しません。支払い月を翌月ではなく、違う月に指定できるクレジットカードも存在します。

リボ払い

リボ払いは、「リボルビング払い」とも呼ばれる支払い方法です。ユーザーがあらかじめ決めておいた金額(1万円・5万円など)が毎月引き落とされます。支払いの管理がしやすいため、「口座の残金で今月の引き落とし分は足りるかな?」などの心配を減らせます。利用残高に応じて返済期間が変わりますし、金利手数料も発生します。

ボーナス払い

支払い月を夏や冬のボーナス時期に指定して、利用金額を1回ですべて支払う方法です。一般的な一括払いと同じく、金利手数料は発生しません。

  • 分割払いとは?

    分割払いとほかの支払い方法の違いを把握しておきましょう

クレジットカードの分割払いのデメリット

次は、クレジットカードの分割払いのデメリットを紹介します。

金利手数料が発生する

クレジットカードの支払い方法を分割払いに設定すると、金利手数料が発生します。楽天カードを例にだすと、実質年率は12.25~15.00%です。指定した回数に応じて金利手数料は決定します。一括払いやボーナス払いならば金利手数料がかからず、商品代金だけが引き落とされます。

2回までは金利手数料が無料になるクレジットカードもありますが、それ以上の回数の分割払いは商品代金+金利手数料が引き落とされるので、トータルの支払い金額が膨らんでしまいます。この点がクレジットカードの分割払いの最大のデメリットと言えるでしょう。

使いすぎる可能性がある

分割払いは利用金額を等分でき、銀行口座から引き落とされるときの負担を軽減できますが、使いすぎに注意しなければなりません。

一括払いだと翌月にすべて引き落とされるため、「しばらく節約しよう」という考えが生まれやすいですのですが、分割払いの場合は1回の支払金額を軽減することで「まだ余裕がある」と勘違いが起こり、クレジットカードを使いすぎてしまうことも多くなります。

分割払いを利用したときは、次の点を常に頭に入れておきましょう。

  • いつ返済が完了するのか
  • 総支払額はいくらになるのか(商品代金+金利手数料の金額)

分割払いができない店舗がある

店舗によっては分割払いが利用できない可能性もあります。分割払いの取り扱いの有無は店舗により異なるため、事前に確認しておく必要があります。特に大きな買い物をするときは気をつけましょう。

ただし、店舗で分割払いが利用できなくても、クレジットカード利用後に支払方法を分割払いに変更できる「あとから分割」があります。「あとから分割」に関しては自分が所有するクレジットカードに直接問い合わせましょう。

  • クレジットカードの分割払いのデメリット

    クレジットカードの分割払いのデメリットは主に3つあります

携帯やスマホ、パソコンを分割払いするデメリット

携帯・スマホの購入時に利用する分割払いは「個別信用購入あっせん」や「割賦販売」とも呼ばれています。パソコンを分割払いするときは、オリコやジャックス(JACCS)を経由するショッピングローン(ショッピングクレジット)が使えます。

ここでは、携帯・スマホ・パソコンを分割払いするときのデメリットをご紹介します。

審査がある

携帯・スマホ・パソコンを分割払いで購入するときは、審査を受ける必要があります。審査内容は携帯・スマホを販売している通信会社(ドコモなど)やクレジットカード会社が定めており、必ず審査が通るとはかぎりません。

審査に通過しなかった人は分割払いが利用できず、一括払いなどの審査が不要な支払い方法を選ぶことになります。

指定できる回数が限定的

ドコモで携帯・スマホを購入する場合、指定できる分割払いの回数は12・24・36回だけです。クレジットカードの分割払いに比べて、ユーザーが選べる回数が限られています。

店舗によって金利手数料の負担回数が違う

パソコンを販売している店舗の中には、「〇回まで金利手数料を負担します」と標榜しているケースが多く、金利手数料の負担回数は24回や36回など店舗により異なります。同じ商品でも店舗によって総支払額(商品代金+金利手数料)が変わる場合があるので注意しましょう。

支払いが遅れると遅延損害金が発生する

分割払いで支払いが遅れると遅延損害金が発生します。法定利率に応じた金額が発生し、結果として余分な費用を支払うことになるので注意しましょう。

遅延を発生させると信用情報にキズが付く

支払いが遅れた場合のデメリットは遅延損害金だけではありません。個人の信用情報に遅延を発生させた記録(キズ)が残ってしまいます。信用情報は、クレジットカードの契約時、携帯・スマホ・パソコンの分割払い購入時、住宅ローンの契約時などに各会社が参考にする情報です。

各会社は信用情報の記録(キズ)によって「支払い能力の有無」を判断します。遅延を発生させた記録は5年間残り、今後の契約に悪い影響を及ぼすので支払いを遅延させる事態は避けましょう。

途中で解約しても支払いが続く

携帯・スマホの分割払いが残った状態で通信会社を解約しても、端末代金の支払いは続きます。返済が完了するまで銀行口座から引き落とされるので気をつけてください。解約時などに端末代金の残りを一括払いすることも可能なので、通信会社に相談してみるのもいいでしょう。

  • 携帯・スマホ・パソコンを分割払いするデメリット

    携帯・スマホ・パソコンを分割払いで購入するときのデメリットも確認しましょう

メルカリで分割払いするデメリット

簡単に商品の売買ができるフリマサイトのメルカリでも分割払いが利用できます。ここでは、メルカリで分割払いをするデメリットを3つご紹介します。

クレジットカードを登録する必要がある

メルカリで分割払いを利用するためには、支払い方法をクレジットカード払いにする必要があり、クレジットカードの登録が必須です。

分割払いができるのはメルカリのアプリだけ

分割払いが利用できるのは、メルカリアプリから購入したときのみです。パソコンサイトからは分割払いを利用できません。支払い方法の選択肢を増やしたい人はメルカリアプリをダウンロードして利用しましょう。

購入金額が3,000円以上必要

分割払いが利用できるのは購入金額が3,000円以上になったときです。3,000円未満の商品は分割払いが利用できません。

  • メルカリで分割払いするデメリット

    メルカリでも分割払いができますが、利用には複数の条件があります

分割払いはデメリットを理解したうえで利用しましょう

クレジットカードの分割払いは、利用金額を2回や5回などの複数回に分けて支払う方法です。1回の引き落としの負担は減らせますが、「金利手数料が発生する」「使い過ぎる可能性がある」「分割払いができない店舗がある」などのデメリットがあります。

携帯やスマホ、パソコンを購入するときやメルカリを利用するときも分割払いを利用できますが、いくつかデメリットが存在します。分割払いで買い物をするときは、デメリットを把握したうえで利用してください。